治療薬未使用の安定狭心症にPCIで症状スコアが改善

安定狭心症患者301例（平均年齢64歳、男性79％）を対象に、経皮的冠動脈形成術（PCI）による症状緩和効果を二重盲検無作為化プラセボ対照試験で検討。全ての抗狭心症薬を中止した後、2週間の症状評価期間を設け、その後PCIとプラセボ手技とを比較した。1枝病変が242例、2枝病変が52例、3枝病変が7例だった。標的血管の血流予備量比中央値は0.63、瞬時血流予備量比中央値は0.78だった。狭心症の症状スコア（0-79：高いほど状態が悪い）や臨床イベント（許容不可な狭心症の症状による盲検解除、急性冠症候群、死亡など）を評価した。 その結果、追跡調査12週時点での狭心症の症状平均スコアは、PCI群が2.9、プラセボ群が5.6だった（オッズ比2.21、95％CI 1.41-3.47、P＜0.001）。プラセボ群の1例で許容できない狭心症が発現し、盲検解除となった。PCI群の4例およびプラセボ群の6例に急性冠症候群が発生した。...