米国の低所得中年で高血圧増加、高所得では糖尿病増加

1999-2020年3月の米国国民健康栄養調査に参加した40-64歳の中年成人2万761例を対象に、所得レベル別の心臓血管の健康状態を連続横断研究で検討した。研究期間中の高血圧、糖尿病、喫煙の有病率は低所得群の方が一貫して高かった。 低所得群では高血圧が増加し（37.2％から44.7％）、高所得群では糖尿病（7.8％から14.9％）および肥満（33.0％から44.0％）が増加した。喫煙率は低所得群で高いまま推移し（33.2％から33.9％）、高所得群では低下した（18.6％から11.5％）。高血圧の治療率およびコントロール率は両群とも変化がなく（80％超）、糖尿病の治療率は高所得群のみで改善した（58.4％から77.4％）。高血圧、糖尿病、喫煙に関する所得に基づく格差は、保険加入、医療アクセス、食料不安などの社会的決定要因で調整後も持続していた。...