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脳死心ドナーへのレボチロキシン投与、生着数増加せず

2023年12月19日  New England Journal of Medicine

米国の15施設で、血行動態が不安定な脳死心ドナーに対するレボチロキシン静脈内投与の有効性を無作為化比較試験で検討。脳死ドナー候補を、死亡宣告後24時間以内にレボチロキシンを静脈内投与する群(30μg/時間を12時間以上)または生理食塩水(プラセボ)を投与する群に非盲検で無作為化割り付けした。主要評価項目はドナー心の移植とし、レシピエントの安全性評価項目を移植後30日時点の移植心生着とした。 その結果、主解析対象とした838例(レボチロキシン群419例、プラセボ群419例)のうち、レボチロキシン群の230例(54.9%)、プラセボ群の223例(53.2%)から心臓を移植した(調整後リスク比1.01、95%CI 0.97-1.07、P=0.57)。30日時点の移植心生着は、レボチロキシン群ドナーからの移植心224個(97.4%)とプラセボ群ドナーからの移植心213個(95.5%)で確認された(差1.9%ポイント、95%CI -2.3-6.0、非劣性マージン6%ポイントのP<0.001)。...