小児発症MSは10年の追跡でPIRAの可能性低い

多発性硬化症（MS）患者を対象に、小児発症MS（POMS）の再発活動に依存しない進行（PIRA）および再発関連の増悪（RAW）の発生率と関連因子を典型的な成人発症MS（AOMS）および晩期発症MS（LOMS）と比較し検討。データはItalian MS Registerから取得した。主要評価項目として、PIRAおよびRAWの加齢に関連した累積発生率と調整ハザード比、関連因子を挙げた。 1万6130例（発症年齢中央値28.7歳、女性68.3％）を評価した結果、POMSでは障害が少なく、疾患活動性が高く、疾患修飾薬（DMT）の投与期間が長かった。48週目に確定PIRAが認められた患者は44.5％だった。PIRAの関連因子は、発症年齢が高いこと（対AOMSハザード比1.42、95％CI 1.30-1.55、対LOMS同2.98、2.60-3.41、P＜0.001）、罹病期間が長いこと（ハザード比1.04、95％CI 1.04-1.05、P＜0.001）、DMT投与期間が短いこと（同0.69、0.64-0.74、P＜0.001）だった。PIRAの発生率は、20歳では1.3％、21-30歳では9....