重篤小児のSpO2目標値88-92％で有意に転帰改善

英国で、小児集中治療室（PICU）に緊急入院し侵襲的換気を受けた重篤な小児患者を対象に、酸素化の目標値が転帰に及ぼす影響を実用的多施設共同非盲検無作為化比較試験で検討（Oxy-PICU試験）。修正在胎週数38週以上から16歳未満までの児を保守的酸素化群（SpO2目標88-92％）と自由酸素化群（同＞94％）に割り付けた。主要評価項目は、無作為割付後30日時点の臓器支持の期間（30日時点とそれ以前の死亡は臓器支持31日間に相当するスコア、生存者は臓器支持を受けた暦日数に応じて1-30のスコアを割り当て）とした。 その結果、保守的酸素化群939例（927例中528例は女児）、自由酸素化群933例（920例中511例は女児）を解析対象とした。臓器支持の期間は、保守的酸素化群の方が有意に低かった（確率的指数0.53、95％CI 0.50-0.55、P＝0.04、Wilcoxon順位和検定、調整オッズ比0.84、95％CI 0.72-0.99）。事前に定めた有害事象の発現率は、保守的酸素化群3％、自由酸素化群4％だった。...