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スタチン不耐例にベンペド酸で糖尿病発症リスク変わらず

2024年1月16日  専門誌ピックアップ

スタチン不耐患者1万3970例を対象にATPクエン酸リアーゼ阻害薬ベンペド酸の有効性を検討した無作為化比較試験(CLEAR Outcomes試験)で事前設定された解析の報告。糖尿病患者でのベンペド酸の心血管系に対する利益と、非糖尿病患者での糖尿病の新規発症リスクとHbA1cを評価することを目的とした。 その結果、追跡期間中央値3.4年で、糖尿病患者のMACE-4評価項目(心血管系死亡、非致命的心筋梗塞、非致命的脳卒中、冠動脈血行再建の複合)の心血管系相対リスクと絶対リスクは、ベンペド酸群がプラセボ群と比較して有意に低下していた(ハザード比0.83、95%CI 0.72-0.95、絶対リスク低下率2.4%)。糖血症で層別化した各層(糖尿病45.6%、糖尿病前症41.5%、正常血糖12.9%)に効果修飾の統計学的証拠は認められなかった(交互作用のP=0.42)。糖尿病を新規発症した患者の割合は、ベンペド酸群の11.1%、プラセボ群の11.5%と同程度だった(ハザード比0.95、95%CI 0.83-1.09)。...