転移性脳腫瘍、全脳照射前の導入化学療法でPFS改善

転移性脳腫瘍を有する患者118例（年齢中央値56歳）を対象に、全脳照射（WBRT）前にベバシズマブ、エトポシド、シスプラチン（BEEP）による導入治療を追加する有効性を多施設共同非盲検無作為化試験で検討。局所照射が不適でWBRT歴がなく、計測可能な脳転移病変が1個以上で、乳がんからの転移性脳腫瘍（BMBC）を有する患者（20-75歳、ERBB2陽性54.5％）を組み入れた。主要評価項目は、医師の評価（RECIST ver.1.1）による脳特異的無増悪生存（PFS）とした。 その結果、脳特異的PFS期間中央値は、BEEP併用群が8.1カ月、WBRT単独群が6.5カ月だった（ハザード比0.71、95％CI 0.44-1.13、P＝0.15、事前規定した有意性α≦0.20）。2カ月時点の脳特異的客観的奏効率（ORR）に有意差は認められなかった（41.9％ vs. 52.6％）が、8カ月時点の脳特異的PFS率は併用群の方が有意に高かった（48.7％ vs. 26.3％、P＝0.03）。有害事象は、全般的に顆粒球コロニー刺激因子製剤の予防投与で管理可能だった。...