認知症なくとも80歳以上でAβの蓄積が加速

認知症のない80歳以上の高齢者を対象に、βアミロイド（Aβ）沈着の経時的変化と認知症発症との関連を検討。2009-20年に、最大5回のピッツバーグ化合物B（PiB）-PETと臨床評価を受けた94例（年齢85.9＋2.8歳）を組み入れ、Australian Imaging, Biomarker, and Lifestyle（AIBL）研究の80歳未満（69.3±5.4歳）の非認知症者でPiB-PETを年3回以上受けた120例とAβ沈着率を比較した。 2020年までに参加者の49％が認知症を発症し、63％が死亡した。研究開始時のAβ陽性/陰性に関係なく、全例でAβ沈着が徐々に増加していた。年齢、性別、その他の背景を調整したCoxモデルで、Aβ沈着量の短期的変化に認知症発症との有意な関連は見られなかった（ハザード比2.19、0.41-11.73）。ただし、研究開始時のAβ量、皮質の厚さ、白質病変体積は認知症発症の予測因子だった。Aβ蓄積は、AIBL（4.1％/年）よりも今回のコホート（5.6％/年）の方が速かった（P＝0.01）。研究開始時のAβ沈着量は短期的な変化（平均1.88年）の予測因...