食欲不振の進行NSCLC患者にミルタザピンで栄養摂取増加

食欲不振のある進行非小細胞肺がん（NSCLC）患者86例（平均年齢63.5歳、女性57.7％）を対象に、食欲とエネルギー消費に対するミルタザピンの効果を無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討。患者をミルタザピン群（15mg）とプラセボ群に割り付けて2週間投与後、8週目まで30mgに増量するかプラセボを投与した。食欲をAnorexia Cachexia Scaleとエネルギー摂取量で評価した。 その結果、4週後と8週後の食欲スコアに両群で差はなかった。4週後、ミルタザピン群ではタンパク質（22.5g、95％CI 11.5-33.4、P＝0.001）、炭水化物（43.4g、95％CI 13.1-73.8、P＝0.006）、脂質（13.2g、95％CI 6.0-20.4、P＝0.006）を含むエネルギー摂取量が有意に増加し（379.3kcal、95％CI 1382.6-576.1、P＜0.001）、8週後のサルコペニア患者の割合が有意に低かった（82.8％ vs. 57.1％、P＝0.03）。ミルタザピン群では2週後の10cm VASスコアによる悪夢の程度が高かったが（P＝0.009)、4週...