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TAVRは未治療の閉塞性CAD併存でも安全に施行可能

2024年2月23日  European Heart Journal

経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)施行患者1911例を対象に、未治療の慢性閉塞性冠動脈疾患(CAD)が併存した場合のTAVR後の長期転帰に及ぼす影響を後ろ向きコホート研究で検討。患者を閉塞性と非閉塞性CADに分類した。主要評価項目は、全死因死亡と処置合併症、主要心血管イベント(MACE)、TAVR後の予定外冠血行再建術とした。 その結果、全体の処置合併症発生率は低く(死亡0.4%、ショック0.1%、体外式膜型人工肺使用0.1%)、群間差は認められなかった。多変量解析では、群間で全死因死亡またはMACEのリスクに有意な上昇は認められなかった。生存時間解析では、非閉塞性CAD群の方が閉塞性CAD群よりも、1年後の急性冠症候群発生率および予定外冠血行再建術施行率が有意に高かった(98% vs. 94%、ログランク検定のP<0.001)。...