IVT＋血栓除去術の便益はIVTまでの時間に依存

前方循環脳主幹動脈閉塞の患者を対象に、静注血栓溶解療法（IVT）後に血栓除去術を実施する場合の便益が発症から治療実施までの時間によって変化するかどうかを、無作為化試験6件の個別患者データのメタ解析で検討。 2313例（IVT＋血栓除去術群1160例、血栓除去術単独群1153例、年齢中央値71歳、女性44.3％）の発症からIVTまでの時間の中央値は2時間28分だった。発症からIVTまでの時間と、割り付けられた治療と90日時点の障害［7段階の修正Rankin尺度（mRS）スコア0-2の割合の臨床的に重要な最小差1.3％］との関連との間に、統計学的に有意な交互作用が見られた（1時間の遅れ当たりの調整共通オッズ比0.84、95％CI 0.72-0.97、交互作用のP＝0.02）。IVT＋血栓除去術の便益は、発症からIVTまでの時間が長くなるほど低下した（mRSスコアの改善方向への1段階のシフトの調整共通オッズ比は、1時間1.49、2時間1.25、3時間1.04）。2時間20分後、IVT＋血栓除去術に伴う便益は統計学的に有意でなくなった。...