広範囲脳梗塞の内科的治療に血栓除去術併用で1年転帰改善

広範囲虚血性脳卒中患者を対象に、血栓除去術の1年転帰を第III相非盲検国際共同無作為化比較試験（SELECT2試験）の解析で検討。試験では、患者を発症後24時間以内に血栓除去術＋内科的治療群と内科的治療単独群に割り付けた。この解析の主要評価項目は、intention-to-treat集団の1年時点の修正Rankin尺度（0-6点で高スコアほど障害が大きい）の順序とした。 本試験は、352例を割り付けた後（血栓除去術群178例、内科的治療単独群174例）、90日後の追跡調査時点で有効性が確認されて早期中止した。血栓除去術は、内科的治療単独に対して、1年時点の修正Rankin尺度スコアの分布を有意に改善した［Wilcoxon-Mann-Whitney優越確率0.59（95％CI 0.53-0.64、P＝0.0019）、一般化オッズ比1.43（95％CI 1.14-1.78）］。1年時点で、血栓除去術群では45％が死亡し、内科的治療単独群では52％が死亡した（1年死亡の相対リスク0.89、95％CI 0.71-1.11）。...