乳房照射後の晩期局所毒性にHBOTは有効か

オランダで乳がんの術後補助放射線療法を受けた女性189例を対象に、晩期局所毒性作用に対する高気圧酸素療法（HBOT）の有効性を病院ベースの実用的2群無作為化試験で評価した。乳房照射から12カ月以上経過後に、中等度ないし重度の乳房痛、胸壁痛、肩部痛があり、軽度から重度の浮腫、線維症、運動制限を合併する症例を組み入れた。 125例（中央値56歳）にHBOTを提案（介入群）し、61例（同60歳）を対照群とした。HBOTを提案したうち31例（25％）が受け入れ、治療を完了した。HBOTを辞退した参加者の主な理由は治療強度だった。追跡時に中等度ないし重度の疼痛が報告されたのは、介入群58例（50％）、対照群32例（62％）だった（オッズ比0.63、95％CI 0.32-1.23、P＝0.18）。中等度ないし重度の線維化が報告されたのは、介入群35例（33％）、対照群25例（51％）だった（同0.36、0.15-0.81、P＝0.02）。乳房浮腫、運動制限、QOLに群間の有意差は見られなかった。...