転院搬送された広範囲虚血性脳卒中患者でもEVTは有効

広範囲の虚血性脳卒中患者352例（女性41.2％、年齢中央値66.5歳）を対象に、血管内血栓除去術（EVT）が施行可能な医療機関を直接受診した場合（141例）と、転院搬送された場合（211例）のEVT治療効果をSELECT2試験（内科的治療と比較）の2次分析で検討。Alberta Stroke Program Early CT Score（ASPECTS）が3-5点または虚血コア体積50mL以上で、内頸動脈または中大脳動脈（M1部）急性虚血性脳卒中患者（18-85歳）を組み入れた。修正Rankin Scale（mRS）スコアによる90日時点の機能的転帰を評価した。 その結果、EVTの治療効果は、直接受診患者でも（調整後一般化オッズ比2.01、95％CI 1.42-2.86）転院搬送患者でも（同1.50、1.11-2.03）認められた。異質性は認められなかった（交互作用のP＝0.14）。ASPECTSが5以下だった転院搬送患者（82例）でも、治療効果の点推定値はEVTの方が良好だった（同1.52、0.89-2.58）。ASPECTSの低下は、EVTの転帰悪化と数値的に関連が見られた（AS...