1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. コロナ期間の立ち退き通告、賃借人の超過死亡率増加

コロナ期間の立ち退き通告、賃借人の超過死亡率増加

2024年3月26日  専門誌ピックアップ

住居の立ち退き通告を受けた賃借人を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックに伴う超過死亡率を後ろ向きコホート研究で検討した。2020年から2021年の立ち退きと死亡の紐付け記録に基づく死亡率を、2010年から2016年の同様の記録で推定した予測死亡率と比較した。 その結果、パンデミック期間に立ち退き通告を受けた賃借人コホートは28万2000例(中央値36歳)だった。調査期間中の立ち退き通告は予想より44.7%少なかった。パンデミック期間中に立ち退き通告を受けた賃借人の人種、民族、性別、社会経済的特性の構成は、パンデミック前の構成と同様だった。パンデミック20カ月間に立ち退き通告を受けた賃借人の年齢標準化予想累積死亡率は10万人月当たり116.5(95%CI 104.0-130.3)、観察死亡率は同238.6(同230.8-246.3)で、予想よりも106%高かった。対照的に、同様の地域に住む住民の予想死亡率は114.6(同112.1-116.8)、観察死亡率は142.8(同140.2-145.3)で、予想より25%高かった。パンデミックは立ち退き通告を受けた賃借...