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希少腎疾患では腎不全発症率は高いが生存率は良好

2024年4月5日  Lancet

希少腎疾患が腎不全に及ぼす影響を英国のRegistry of Rare Kidney Diseases(RaDaR)コホートのデータで検討。2010年1月18日-2022年7月25日に組み入れられた0-96歳の希少腎疾患患者2万7285例(疾患数28)を対象とした。主要評価項目は、希少腎疾患患者の死亡と腎不全の累積発生率とし、任意抽出の慢性腎臓病患者と比較した。 その結果、診断からの追跡期間中央値は9.6年だった。RaDaR参加者は、英国の原因を問わない慢性腎臓病患者281万例よりも腎不全の5年累積発生率が有意に高かった(28% vs. 1%、P<0.0001)が、生存率は良好だった(標準化死亡比0.42、95%CI 0.32-0.52、P<0.0001)。腎不全発症年齢の中央値、死亡年齢の中央値、透析開始から死亡までの期間、診断からeGFR閾値到達までの期間、治療可能期間はすべて、希少疾患の間で大きく異なっていた。...