ADHD薬物療法の開始で死亡リスク低下

スウェーデンで、注意欠陥多動性障害（ADHD）の薬物療法開始と死亡リスクとの関連を、2007-18年に新規診断された6-64歳のADHD患者を対象にtarget trial emulationの枠組みを用いた全国コホート研究で検討。主要評価項目は、診断から2年以内の全死因死亡、自然な原因による死亡、不自然な原因による死亡とした。 その結果、ADHD患者14万8578例（年齢中央値17.4歳、女性41.3％）のうち、8万4204例（56.7％）が薬物療法を開始した。2年死亡リスクは、薬物療法開始群（39.1/1万人）が非開始群（48.1/1万人）より低く、リスク差は1万人当たり－8.9（95％CI －17.3-－0.6）だった。薬物療法開始は、全死因死亡（ハザード比0.79、95％CI 0.70-0.88）と不自然な原因による死亡の有意な低下と関連していたが［2年死亡リスク25.9/1万人 vs. 33.3/1万人、リスク差－7.4/1万人（95％CI －14.2-－0.5）、ハザード比0.75（95％CI 0.66-0.86）］、自然な原因による死亡との関連はなかった［同 13.1/1...