ステント内再狭窄にパクリタキセル被覆バルーンが有効

米国で、経皮的冠動脈形成術（PCI）を受けるステント内再狭窄患者600例（平均年齢68歳、女性26.2％）を対象に、パクリタキセル被覆バルーンの非被覆バルーンに対する優越性を多施設共同無作為化試験で検討（AGENT IDE試験）。患者をパクリタキセル被覆バルーン群（406例）と非被覆バルーン群（194例）に割り付けた。主要評価項目は1年時点の標的病変不全（虚血による標的病変血行再建術、標的血管関連心筋梗塞、心臓死の複合と定義）とした。 主要評価項目の発生率は、パクリタキセル被覆バルーン群が17.9％、非被覆バルーン群が28.6％で、優越性の基準を満たした（ハザード比0.59、95％CI 0.42-0.84、両側P＝0.003）。標的病変血行再建術（13.0％ vs. 24.7％、ハザード比0.50、95％CI 0.34-0.74、P＝0.001）と標的血管関連心筋梗塞（5.8％ vs. 11.1％、同0.51、0.28-0.92、P＝0.02）の発生頻度はパクリタキセル被覆バルーン群の方が低かった。心臓死の割合は被覆バルーン群が2.9％、非被覆バルーン群が1.6％（ハザード比1.75、...