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ピロリ菌感染と治療が大腸がんリスクに影響

2024年4月14日  Journal of Clinical Oncology

米国で、ヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)感染とその治療が大腸がん(CRC)の罹患率と死亡率に及ぼす影響を、1999-2018年にH.ピロリ検査を完了した退役軍人を対象とした後ろ向きコホート解析で検討。H.ピロリ検査結果の陽性群と陰性群、陽性患者のうちH.ピロリ治療を実施した群と未治療群を比較した。主要評価項目はCRC罹患率と死亡率とした。 その結果、H.ピロリ検査を実施した81万2736例の25.2%が陽性だった。陽性群は陰性群と比較して、CRC罹患率と死亡率が高かった。治療済み群は未治療群と比較して、追跡期間の15年間を通じてCRC罹患率と死亡率が低かった(絶対リスク低下0.23-0.35%)。陽性群は陰性群と比較して、新規CRC(調整後ハザード比1.18、95%CI 1.12-1.24)と致命的CRC(同1.12、1.03-1.21)のリスクが高かった。同様に、未治療群は治療済み群と比較して、新規CRC(同1.23、1.13-1.34)と致命的CRC(同1.40、1.24-1.58)のリスクが高かった。...