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コロナ重度低酸素血症、低いPao2目標値で生存延長か

2024年4月18日  Journal of the American Medical Association

欧州の集中治療室(ICU)11施設で、重度低酸素血症を来したCOVID-19患者を対象に、動脈血酸素分圧(Pao2)目標値を60mmHg(低値目標群)または90mmHg(高値目標群)に設定し、その転帰を多施設共同無作為化比較試験で比較(HOT-COVID試験)。主要評価項目は、90日時点での生命維持管理装置(機械的換気、循環補助、腎代替療法)なしでの生存日数とした。 登録が進まないため試験は早期中止され、データが入手できた697例(中央値66歳、男性68%、低値目標群351例、高値目標群346例)を解析した。90日時点での生命維持管理装置なしでの生存日数中央値は、低値目標群が80.0日、高値目標群が72.0日だった(van Elteren検定によるP=0.009、ブートストラップ法による調整後平均差5.8日、95%CI 0.2-11.5日、P=0.04)。90日時点での死亡率は、低値目標群が30.2%、高値目標群が34.7%だった(リスク比0.86、98.6%CI 0.66-1.13、P=0.18)。重篤な有害事象が発現した患者の割合と退院後生存日数に統計学的有意差はなかった。...