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不適切な市中肺炎診断の発生率、危険因子、有害性

2024年4月21日  JAMA Internal Medicine

市中肺炎(CAP)の診断で入院した患者1万7290例を対象に、不適切なCAP診断の発生率と危険因子についてコホート研究で検討。一般病棟で2日目までに抗菌薬投与を受け、退院時の診断コードが肺炎だった成人患者を組み入れた。不適切診断は、CAPの徴候・症状が2つ未満、または胸部画像検査が陰性の患者に対してCAPを目的とした抗菌薬治療を行った場合と定義した。不適切診断だった患者では、抗菌薬投与の日数で層別化し、30日時点の複合アウトカム(抗菌薬関連有害事象を含む)を評価した。 その結果、不適切診断の発生率は12.0%だった(年齢中央値71.8歳、女性50.3%)。不適切診断の危険因子は、高齢(10年当たりの調整後オッズ比1.08、95%CI 1.05-1.11)、認知症(同1.79、1.55-2.08)、入院時の精神状態の変化(同1.75、1.39-2.19)だった。不適切診断例のうち、抗菌薬投与日数が3日を超える(フルコース)患者では、3日以下(短期間)の患者に比べ、抗菌薬関連有害事象の発現率が高かった(2.1% vs. 0.4%、P=0.03)。...