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cDCDドナーからの肝移植、NRPの方が標準法より有害転帰発生率低下

2024年4月30日  JAMA Surgery

管理下での心停止(cDCD)ドナーからの肝移植242件を対象に、体温下局所灌流法(normothermic regional perfusion:NRP)を用いた肝移植の転帰について後ろ向き観察コホート研究で検討。標準的なsuper rapid recovery(SRR)法と比較した。NRPが106件[胸腹部NRP(TA-NRP)79件、腹部NRP(A-NRP)27件]、SRRが136件だった。ドナーの年齢中央値はNRPが30.5歳、SRRが36歳だった。主要評価項目は虚血性胆管障害とした。 その結果、虚血性胆管障害が生じたのはSRR群のみだった(NRP vs. SRR:0 vs 9.0%、P=0.002)。無イベント生存は、NRP群の方が有意に改善した。移植後在院期間中央値は、NRP群の方が有意に短かった(7日 vs. 10日、P<0.001)。primary nonfunction(PNF:移植された肝臓が機能しない)が生じたのは、SRR群(2例)のみだった。早期移植片機能不全(EAD)発現率はSRR群の方が高かった(36.4%vs. 56.1%、P=0.007)。胆道吻合部狭窄は...