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認知症患者の抗精神病薬使用で有害転帰リスク上昇

2024年5月13日  British Medical Journal

認知症患者を対象に、抗精神病薬の使用に伴う有害転帰のリスクを英国のClinical Practice Research Datalink(CPRD)のプライマリケア、病院、死亡率のリンクデータを用いたマッチドコホート研究で検討。認知症の診断を受けた成人(50歳以上)のうち新規の抗精神病薬使用者(3万5339例、女性62.5%)を非使用者とマッチさせた。主な転帰は脳卒中、静脈血栓塞栓症、心筋梗塞、心不全、心室性不整脈、骨折、肺炎、急性腎障害とした。 抗精神病薬の使用は非使用と比較して、心室性不整脈を除く全ての転帰のリスク上昇と関連が見られた。現在の使用(処方後90日)には、肺炎(ハザード比2.19、95%CI 2.10-2.28)、急性腎障害(1.72、1.61-1.84)、静脈血栓塞栓症(1.62、1.46-1.80)、脳卒中(1.61、1.52-1.71)、骨折(1.43、1.35-1.52)、心筋梗塞(1.28、1.15-1.42)、心不全(1.27、1.18-1.37)のリスク上昇との関連が見られた。陰性対照の転帰(虫垂炎+胆嚢炎)にリスク上昇は認められなかった。...