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B型肝炎、NA製剤中止12カ月以降の長期転帰

2024年5月23日  専門誌ピックアップ

B型慢性肝炎患者945例を対象に、ヌクレオシド/ヌクレオチドアナログ(NA)製剤中止後12カ月以降の無治療下アウトカムを国際多施設共同多民族コホート研究で検討(RETRACT-B試験)。NA製剤中止時にHBe抗原が陰性で、中止後12カ月時点でB型肝炎表面抗原(HBsAg)は消失していないが無治療を維持しており、十分に抑制されているB型慢性肝炎患者を組み入れた。寛解維持はB型肝炎ウイルス(HBV)DNA量が2000IU/mL未満およびALTが基準値上限(ULN)の2倍未満、ALT再燃はULNの5倍以上と定義した。 その結果、累積寛解維持率は29.7%、ウイルス学的再燃率は65.2%(HBV DNA量平均ピーク値5.0±1.5 log10 IU/mL)、ALT再燃率は15.6%(ALTピーク中央値ULNの8.3倍)だった。HBsAg消失率は9.9%、NA中止48カ月時点での再治療率は34.9%だった。治療中止後12カ月以内に1回でもウイルス学的再燃またはALT再燃が認められると、12カ月以降の寛解維持率が有意に低下した。...