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高齢者の降圧薬開始は骨折と転倒リスク上昇を伴う

2024年5月23日  JAMA Internal Medicine

米国退役軍人保健局の長期介護施設の高齢入居者2万9648例(平均年齢78.0歳、男性97.7%)のデータを対象に、降圧薬開始と骨折リスクとの関連をtarget trial emulationを用いた後ろ向きコホート研究で検討。降圧薬の開始を同定し、開始しなかった対照とマッチさせた。主要評価項目は、降圧薬開始後30日以内の上腕骨、股関節、骨盤、橈骨、尺骨の非外傷性骨折とした。 傾向スコアでマッチさせた6万4710例(平均年齢77.9歳)のコホートで、100人年当たりの骨折発生率は、降圧薬を開始した入居者が5.4、対照群が2.2だった。この結果は、調整ハザード比2.42(95%CI 1.43-4.08)、100人年当たり調整過剰リスク3.12(同0.95-6.78)に相当した。降圧薬開始には、入院や救急外来受診を要する重度の転倒(ハザード比1.80、95%CI 1.53-2.13])、失神(同1.69、1.30-2.19)のリスク上昇との関連も見られた。...