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医師の指示に反する退院で薬物過量摂取リスク上昇

2024年10月30日  専門誌ピックアップ

医師の指示に反し、治療の途中で自主的に(BMA:before medically advised)退院した患者を対象に、退院後の薬物過量摂取のリスクについて後ろ向き住民対象コホート研究で検討。産科や待機的入院以外を対象とし、医師の指示に基づいた退院後と比較した。BMA退院後30日以内の違法薬物の過量摂取発生率を評価した。 その結果、入院18万9808件のうち6440件(3.4%)がBMA退院だった。あらゆる退院後30日以内に発生した薬物過量摂取820件のうち、755件(92%)の患者に物質使用障害歴があった。過量摂取の未調整発生率は、BMA退院後の方が医師の指示に基づいた退院後よりも10倍高く、潜在的交絡因子を調整した後も、BMA退院とその後の過量摂取に関連が認められた(粗発生率2.8% vs. 0.3%、調整後ハザード比1.58、95%CI 1.31-1.89)。また、その後の救急科受診(調整後ハザード比1.92、1.83-2.02)および予定外の再入院(同2.07、1.96-2.19)の増加とも関連が認められた。...