硬膜下血腫に補助的中硬膜動脈塞栓術で治療失敗リスク低下
2024年12月11日
New England Journal of Medicine
慢性硬膜下血腫患者310例(平均年齢73歳、男性70%)を対象に、標準治療の補助として実施する中硬膜動脈塞栓術の有効性と安全性を無作為化対照試験で検討(STEM試験)。患者を塞栓術群(中硬膜動脈塞栓術+標準治療)と対照群(標準治療のみ)に割り付けた。無作為化前に、各患者の標準治療について外科的か非外科的かを選択した。主要評価項目は、180日時点の慢性硬膜下血腫の再発または残存(>10mm)、180日以内の再手術または外科的救済、180日以内の重大な後遺症が残る脳卒中、心筋梗塞、神経学的原因による死亡の複合とした。 189例で外科的治療、121例で非外科的治療が選択された。主要評価項目のイベントの発生割合は、塞栓術群が16%、対照群が36%だった(オッズ比0.36、95%CI 0.20-0.66、P=0.001)。安全性解析で、塞栓術群の3%と対照群の3%に30日以内の重大な後遺症が残る脳卒中または死亡が発生した。180日の時点までに、塞栓術群で8%、対照群で5%が死亡し、神経学的原因による死亡は塞栓術群が1%、対照群2%だった。...
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