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炎症性腸疾患(IBD)を有する成人の唾液マイクロバイオームの特性評価

2025年5月10日  専門誌ピックアップ

背景 炎症性腸疾患(IBD)患者における腸内細菌叢の変化は広範に特徴づけられてきましたが、口腔マイクロバイオームの変化についてはまだ十分に研究されていません。本研究は、IBDを有する成人および適合させた対照者の口腔マイクロバイオームを評価することを目的としました。方法 唾液検体およびデータは、カナダの住民コホート(n = 320)から得られました。唾液マイクロバイオームは16S rRNA遺伝子シーケンシングを用いて特徴づけられ、対照参加者とIBD患者との間の差異、ならびに疾患サブカテゴリー(クローン病および潰瘍性大腸炎)について検討されました。結果 α多様性は、未調整モデルにおいてIBD参加者の方が対照者よりも有意に低く、多くは共変量を調整した後も有意なままでした。IBD参加者と対照者の間で、いくつかのβ多様性指標に有意な差が認められましたが、これらは共変量を調整すると有意なままではありませんでした。症例と対照の間で10属の存在量に有意な差がありました。Veillonella属とStreptococcus属はともに、IBD症例において対照群と比較して存在量が増加していました(それぞれ2...