鉄欠乏合併心不全に静注鉄剤で転帰は改善するか
2025年5月14日
Journal of the American Medical Association
欧州6カ国の鉄欠乏合併心不全患者1105例(平均年齢70±12.0歳、女性33%)を対象に、カルボキシマルトース第二鉄静脈内投与の有効性および安全性を多施設共同無作為化試験で生理食塩水と比較(FAIR-HF2 DZHK05試験、追跡期間中央値16.6カ月)。主要評価項目は(1)心血管死または心不全による初回入院までの期間、(2)心不全による入院の総発生数、(3)トランスフェリン飽和度20%未満者の心血管死または心不全による初回入院までの期間とした。 その結果、心血管死または心不全による初回入院はカルボキシマルトース第二鉄群の141例、生理食塩水群の166例で発生した(ハザード比0.79、95%CI 0.63-0.99、P=0.04)。心不全による入院の総発生数はそれぞれ264回、320回だった(率比0.80、95%CI 0.60-1.06、P=0.12)。トランスフェリン飽和度20%未満者の心血管死または心不全による初回入院は103例、128例で発生した(ハザード比0.79、95%CI 0.61-1.02、P=0.07)。1つ以上の重篤な有害事象の発現率はカルボキシマルトース第二鉄群4...
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