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研究への患者・市民参画、主要医学誌での報告が少ない

2025年5月24日  British Medical Journal

2015年以降に主要な医学雑誌4誌で発表された無作為化比較試験の論文360件およびそのプロトコル299件を対象に、研究への患者・市民参画(PPI)の報告の有無をメタ疫学的評価で検討。各誌に掲載された無作為化比較試験のうち各年最初の10件を含めた。 その結果、論文64件(18%)およびプロトコル56件(19%)でのみPPIの報告が認められた。PPI報告ありの研究には主に患者およびその代理人が関与し、最も高頻度で行われたPPI活動は試験委員会への参加だった(論文44件、プロトコル39件)。PPIは、試験デザインに関するフィードバック、研究材料のレビュー、実行可能性の評価など、主に試験の開発段階で行われていた。プロトコルには論文よりも詳細な情報を提示しているものもあったが、PPIの貢献に関しては曖昧なことが多く、特定の転帰および無作為化比較試験内での意思決定への影響に関する詳細な情報はなかった。論文の方がプロトコルよりもPPIの貢献を称える頻度が高く(58% vs. 32%)、主に謝辞で認められた。...