1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 勧奨中止の間も定期接種の継続に取り組んだ理由【時流◆再始動・HPVワクチン・小児科編】

勧奨中止の間も定期接種の継続に取り組んだ理由【時流◆再始動・HPVワクチン・小児科編】

2022年3月25日  時流

2013年6月から続いたHPVワクチン定期接種の積極的勧奨差し控え。大阪大学大学院産科学婦人科学の八木麻未氏らの報告によると、同ワクチンを接種していた世代に比べ、積極的勧奨差し控えで接種率がほぼゼロとなった世代の細胞診異常(ASC-US、重要度不明の異常扁平上皮細胞)の割合が上昇している(Lancet Reg Health West Pac. 2021; 18: 100327.)。同報告からは、未接種世代へのキャッチアップ接種と子宮頸がん検診を積極的に進めなかった場合、少なくとも2万人以上の超過罹患、5000人以上の超過死亡が発生するとの予測も示されている。2022年4月からのHPVワクチンの積極的勧奨が再開されるに当たり、約8年の空白をキャッチアップするための情報をお届けする。小児科編では、勧奨差し控えの間、静岡県内で「静岡HPVワクチン接種推進プロジェクト」を立ち上げ、希望者への接種を続けてきた静岡厚生病院小児科診療部長の田中敏博氏に話を聞いた。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/2022年3月1日取材、全3回連載)...