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頭痛診療で全例必須の非薬物療法、基本を押さえる

2022年5月19日  南山堂

片頭痛、緊張型頭痛を中心とした一次性頭痛の治療は、薬物療法と非薬物療法に大別される。  本項では、小児・思春期頭痛患児を診療していく上で、筆者が最も大切と考える「非薬物療法」の実際について述べる。非薬物療法は、薬物療法に先行して、または必ず同時進行して全例に行われる必須の治療であることを理解することが肝要である。  筆者の頭痛外来では、初診患児に限り、一人あたり1時間半の診察枠を設定している。この時間のなかで最も時間を割いているのが、患児個人個人の生活習慣に応じた指導・助言の「非薬物療法」である。外来で実際に渡し、説明に使用しているプリントが表3-2-1である。実際の外来では、「自分の頭痛スイッチを押しやすい誘因はどれだろう?」、「今ある頭痛を少しでも減らすためには、生活習慣で改善すべき点は何だろう?」、「○○してみるのもありかもよ!」などと話しながら、表3-2-1のプリントに沿って1つ1つ確認している。 生活習慣の見直しは「非薬物療法」の基本となり、規則正しいメリハリのある生活は、結果として片頭痛や緊張型頭痛の頻度を確実に減少させる。そのためには、外来で患児個人個人の...