1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 性・生殖リテラシーが低いと、なぜ問題なのか【時流◆再始動・HPVワクチン・プレコンセプションケア編】

性・生殖リテラシーが低いと、なぜ問題なのか【時流◆再始動・HPVワクチン・プレコンセプションケア編】

2022年6月4日  時流

【時流◆再始動・HPVワクチン・プレコンセプションケア編】第2回は、世界最低レベルと指摘されている性や生殖に関するリテラシーの低さがもたらしていると思われる、さまざまな問題について聞いた。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科 診療部長の荒田尚子氏は「妊娠中の低栄養による子どもへの影響は、既に18歳時点の平均身長の伸びの鈍化として現れている」と話す。また、避妊法についても、男性が装着する必要があり、失敗率が比較的高いコンドームが主体で、正しい使用法でほぼ100%の成功率が期待できる経口避妊薬の使用割合は欧米の10分の1程度にとどまっている。また、25歳未満の中絶率がかなり高いという。荒田氏は、これらの問題にはいずれも「自分で自分の体や健康に関する適切な判断ができない」要因が共通していると指摘する。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/2022年3月9日取材、全3回連載)...