21年のRSウイルス大流行はこうして起きた【時流◆「脱コロナ」でこの夏懸念の小児感染症】

　【時流◆脱コロナでこの夏懸念の小児感染症】第2回は、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）流行下の2021年に大規模流行があったRSウイルス（RSV）感染症と、現在も流行が続いているCOVID-19への対応について。長崎大学大学院医歯薬学総合研究科および熱帯医学・グローバルヘルス研究科小児科学分野教授であり、日本小児感染症学会理事長でもある森内浩幸氏に話を続ける。 RSV感染症の動きは「少々ややこしい」というお話ですが、いかがでしょうか。 　RSVはもともと列島各地で疫学像が違うのですが、COVID-19厳戒態勢にあった2020～21年は各地で例年と異なる動きが認められました。RSVが例年夏頃に流行する沖縄や鹿児島では2020年の秋～冬に少し...