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咽頭所見をみる7つのコツと話術

2023年9月27日  南山堂

小話 咽頭所見はどうやってみる? 小児科医にとって、いかに子どもに嫌がられず身体所見をとるかは重要なスキルである。その中でも舌圧子を使う咽頭の視診は特に嫌がられるので、子どもの負担を最小限にする工夫が必要である。筆者が日常診療で意識しているのは、以下の通り。 1.まず挨拶。自分から名乗る。引っ込み思案な子どもか、協力的な子どもか、反応をみて予測する。 2.会話ができる子どもであれば、問診をまず子どもからとる。「この大人はちゃんと話を聞いてくれる人だ」と理解してもらう。 3.触診を始めるときはなるべく体の末梢から。いきなり顔やお腹など体の中心を触ると嫌がられることもある。 4.咽頭所見はなるべく最後のほう。少し上を向いて自分で口を開けてもらう。手にはライトのみ持って(図1の1)いきなり舌圧子を入れないことをアピール。 5.舌圧子を使う前に、「今から口の中に棒を入れるけど、いきなり奥には入れない。入れるときはちゃんと言うよ」と言って、頬粘膜からみる(図1の2)。これで口の中に舌圧子を入れることに慣れてもらう。 6.咽頭反射が起こりにくい舌先1/3に舌圧子の先を置いて「アー」と声を出すか、...