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子宮内膜症治療は「妊活・不妊治療」と両立できるか【時流◆子宮内膜症は抗菌薬で治療可能か】

2023年12月12日  時流

生殖年齢女性の約1割が罹患するとされる子宮内膜症。病因としては「月経血の逆流」が有力視されているが、それだけでは説明できない症例もある。このたび、名古屋大学腫瘍生物学分野教授の近藤豊氏と同大学産婦人科准教授の大須賀智子氏、同助教の村岡彩子氏らは、月経血の逆流以外の発症促進因子として、細菌の一種であるフソバクテリウムを同定し、その研究成果をScience Translational Medicine誌の2023年6月14日号で発表した1)。さらに、抗菌薬が子宮内膜症の非ホルモン性の新規治療薬になり得ることも見出し、大きな注目を浴びている。「時流◆子宮内膜症は抗菌薬で治療可能か」の第3回(最終回)は、モデルマウスを使ったフソバクテリウム感染による子宮内膜症の発症と増悪の検証、すでに進行中のヒトでの特定臨床研究について近藤氏と大須賀氏に聞く。(聞き手・まとめ:サイエンスライター・西村尚子/2023年10月17日取材、全3回連載)...