副作用に注意すべき生薬・漢方エキス剤の服用指示・問診での確認事項

漢方薬でも副作用はあるので注意する　以下の生薬を含む漢方製剤は副作用の発現が多いため処方時は注意を要する。　特に甘草と麻黄は副作用の頻度が高い。また黄芩による間質性肺炎は、頻度は少ないものの重症化しやすいので早期発見が大切である。　漢方エキス剤を2剤以上を併用するときは、甘草や麻黄の含有量をチェックすること。　（1）臨床上特に注意すべき生薬　I．甘草（かんぞう）　副作用　偽アルドステロン症（1．低カリウム血症、2．高血圧、3．浮腫）　注意事項　漢方エキス剤の約7割に含有される生薬であるため、漢方薬を使用する場合は、常に意識しておく必要がある　ループ利尿薬服薬患者では特に注意を要する（しばしば低カリウム血症が生じる）。利尿薬を少量含んだ降圧剤でも低カリウム血症が現れることがある　高齢者（低カリウム血症・浮腫が多い）では常に注意しておくこと。腎機能低下症例、ミオパチー症例、低カリウム血症症例は要注意　II．麻黄（まおう）　副作用　胃痛、食欲低下、動悸、興奮、不眠、不整脈、排尿困難　注意事項　麻黄の主成分はエフェドリン・プソイドエフェドリンである　就寝前服用で不眠を訴えること...