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咽喉頭異常感症に対する漢方薬の使い方

2024年1月3日  羊土社

POINT  食道がん、喉頭がんや甲状腺疾患は除外しても、嚥下障害や咽頭違和感・咽頭異物感を主訴に受診することは少なくない。胃食道逆流症(GERD)による症状はPPI(プロトンポンプ阻害薬)を中心とした胃酸分泌抑制薬に漢方薬を併用するとよい。神経症の症状として咽喉頭異常感症を訴えることも多く、半夏厚朴湯を中心とした漢方治療が奏効する。 <よく処方する漢方薬の一覧>  <よく処方する漢方薬の一覧> 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)<出典:金匱要略> ◆ 構成生薬 (↑:体を温める生薬、↓:体を冷ます生薬、:副作用に特に注意する生薬)半夏(はんげ)↑、茯苓(ぶくりょう)、厚朴(こうぼく)↑、蘇葉(そよう)↑、生姜(しょうきょう)↑ ◆ 特 徴 半夏は食道・胃・気道の余分な水を排除し、「半夏+生姜」は悪心・嘔吐を改善する 嘔気・嘔吐に使用する小半夏加茯苓湯に気分を晴らす厚朴、蘇葉を加えた構成である 漢方で「気鬱」または「気滞」とよばれる状態に有効な漢方薬 咽中炙臠(炙った肉が喉に引っかかった感じ)、梅核気(梅の種が喉に引っかかってとれない感じ)、空気飢餓感(酸素飽和度は正常だが、息苦しい感...