愁訴からの診断 2 肩が下がっている 思い浮かべるべき疾患 三角筋拘縮症、外反肩 この愁訴をイメージしやすい言葉に置き換えると、腋を閉めると肩が下がるという状態です。さらに具体的に言えば、上肢を下垂すると肩甲骨が下方回旋する状態です。それはすなわち、肩関節(肩甲上腕関節)の内転制限があるため、その制限を超えて内転しようとすると代わりに肩甲骨が下方回旋してしまうということです。重症例では腋が閉まらないという愁訴もみられます。成人女性ではブラジャーの紐が肩から落ちてしまうという愁訴を聞くこともあります。この愁訴をみたら、三角筋拘縮症と外反肩(上腕骨近位部の外反変形)を考えます(図8-5)。...
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