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変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症の画像読影

2024年4月24日  メジカルビュー社

 腰椎椎間板変性は年齢を重ねることで、大なり小なり生じている。椎間板変性が進行すると、椎間板部の不安定性が生じる。この不安定性を背景に、椎体、椎間関節にも変性をきたした状態が変形性腰椎症である。進行すると脊柱管狭窄をきたすのだが、画像上、強い脊柱管狭窄があっても、必ずしも臨床症状と相関するわけではない。 画像検査 単純X線写真 安価に、短時間で可能な検査で、まずは第1選択となる。正面像、側面像の基本となる2方向のみだけでなく、前屈位・後屈位・立位・座位など姿勢ごとの撮像が可能であり、姿勢による構造物間の動きが評価できる。正面、側面方向でのアラインメントや椎間すべりの有無、骨棘形成、椎間板腔の確認、真空現象(vacuum phenomenon)、靱帯の石灰化や骨化の有無、側面像での脊柱管前後径の確認などが行われる。 CT 比較的短時間で撮像され、横断像のほか、矢状断像や冠状断像など、任意の断面での再構成画像や、3D-CT像の作成が可能である。脊柱管の骨性要素(先天的な形態のほか、椎体の骨棘形成や椎間関節の過形成など)の評価に有用である。靱帯の石灰化、骨化の有無はMRI よりCT のほう...