1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 骨粗鬆症・椎体骨折、そのほかの代謝性疾患の画像読影

骨粗鬆症・椎体骨折、そのほかの代謝性疾患の画像読影

2024年5月22日  メジカルビュー社

骨粗鬆症(osteoporosis) 骨粗鬆症とは、骨量減少および骨微細構造の変化により骨折をきたしやすくなった状態である。 診断基準 『原発性骨粗鬆症の診断基準』では、低骨量をきたす骨粗鬆症以外の疾患、または続発性骨粗鬆症の原因を認めないことを前提とし、下記のいずれかを満たす場合を原発性骨粗鬆症と定義している1)。 ①脆弱性骨折がある場合 1)椎体骨折または大腿骨近位部骨折あり 2)そのほかの脆弱性骨折があり、骨密度が若年成人平均値(young adult mean;YAM)の80%未満 ②脆弱性骨折がない場合 骨密度がYAMの70%以下または-2.5SD 以下 画像検査 単純X線写真:骨粗鬆症の診断の基本である。胸椎、腰椎の2方向(正面像・側面像)を撮影し、骨粗鬆化と骨折の有無を診断する。正常の椎体は皮質骨と内部の縦方向・横方向の骨梁からなる。骨粗鬆症の初期では骨梁は全体に細少化し、次いで横方向の骨梁が減少し、縦方向の骨梁や骨皮質が目立ってくる。さらに骨粗鬆症が進行すると縦方向の骨梁も粗造となり、全体的な骨濃度が低下する2)(図1)。椎体骨折については後述する。 図1 骨粗鬆症の...