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蜂窩織炎/丹毒の入院適応を見極める―内服と注射どちらで始めたらいいですか?

2025年1月21日  南山堂

Point 1 入院適応の判断にはまず重症度を評価することが重要である Point 2 重症度に加え、その他の要素(背景疾患・アドヒアランス不良・経口内服の吸収の問題・病状の経過)を総合的に考える はじめに  目の前の患者の入院の必要性の判断は、蜂窩織炎/丹毒だけでなく、多くの疾患において日々の臨床での課題である。具体的には、治療が内服で外来通院可能か、あるいは点滴での入院加療が必要かという判断が求められる。この項では蜂窩織炎/丹毒における入院適応の判断について詳述する。 入院適応の判断と重症度の評価  蜂窩織炎/丹毒の患者の入院の適用を判断する基準として、まず重症度を適切に評価するということが極めて重要である。これは、患者の全身状態をgeneral appearanceから判断することはもちろん重要であるが、患者の背景(年齢、基礎疾患、免疫抑制薬の使用など)やその他の客観的な指標(バイタルサイン、時間経過、臨床所見)を踏まえて総合的に判断を下すことを意味する。蜂窩織炎/丹毒の領域では、これまでに多くの重症度分類が提唱されてきた1)。...