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高プロラクチン血症を疑うのはどんなとき?

2025年6月6日  診断と治療社

プロラクチノーマ(PRL産生腫瘍) Q 高プロラクチン(PRL)血症を疑うのはどのような場合ですか。また、高PRL血症を認めた場合の鑑別診断はどのように進めますか。 Point (1)女性:月経異常、不妊、乳汁分泌、男性:性腺機能低下症、女性化乳房、男女とも:頭痛と視力視野障害、などでPRLを測定する。 (2)甲状腺機能低下症、慢性腎不全、肝硬変、胸壁疾患、乳がん術後などを除外する。妊娠中や授乳中はPRL高値となるので、測定する意義に乏しい。 (3)高PRL血症をきたす薬剤は多岐に及ぶが、スルピリド、メトクロプラミド、向精神薬、エストロゲン製剤によるものが多い。 (4)上記を除外でき、被疑薬中止後もPRL100ng/mL以上が持続する場合は、プロラクチノーマ(PRL産生腫瘍)を疑い、下垂体造影MRIを施行する。前述の症状を認めながら、下垂体腫瘍を認めない場合、視床下部性機能異常と診断する。 (5)臨床症状を欠き、軽度~中等度のPRL上昇では、マクロプロラクチン血症の可能性がある。 (6)内分泌代謝科専門医には、マクロプロラクチン血症の可能性が残る場合、あるいは...