今回提示した「竜胆瀉肝湯」、「五淋散」、「猪苓湯」、「清心蓮子飲」の特徴を、6つの病態のレーダーチャートで示し解説します。レーダーチャートの各頂点は後述の気血水理論の6つの病態に対応しています。頂点の外側にプロットされていればいるほど、その病態に対して効果を発揮することを意味します。
気虚: 生命を維持するエネルギーである気が不足した病態で、元気がない、気力がないなどの精神活動の低下、全身倦怠感、風邪をひきやすい、内臓下垂、性欲の低下などの症状がみられます。
→膀胱炎を繰り返す病態は気虚と考えます。
気滞: 気の流れが停滞した病態で、咽喉や胸部の閉塞感、腹部膨満感、気分がふさぐ、抑うつ傾向など、気が停滞した部位に閉塞感を訴えることがあります。
気逆: 身体中心から末梢へ、上半身から下半身へ巡るべき気が逆走した病態で、動悸・咳嗽・顔面紅潮・嘔吐・四肢の冷えなどが発作的に現れます。腹診において、臍の上部に大動脈の拍動を触れることがあります。
血虚: 生体の栄養・代謝などの物質面を支える血の量に不足を生じた病態で、貧血症状、顔色不良、皮膚の乾燥、...
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