伝統的分類は用いない!めまい診療、最近の基本マニュアル
めまい
・概要
新しいエビデンスが多く、パラダイムの変換とも言うべき、変化の著しい分野である。
同じ疾患でも患者によって訴え方が異なり、同じ患者でも複数の訴え方をしていることが判明した。
・分類
presyncope(前失神)、vertigo(回転性めまい)、dysequilibrium(平衡障害)、その他、という患者の訴え方に基づく伝統的分類は誤診につながるおそれがあり、用いないほうがよい2)。
伝統的分類に代わって、まず一般的な内科疾患(中毒、代謝性、感染症など)を除外し、timing(持続時間)とtrigger(誘因の有無)により、以下の3つの前庭症候群に分類する(表II-4-1)。
・acute vestibular syndrome(AVS):めまいが持続し、受診時にめまいがある。通常眼振を伴っている。主に前庭神経炎と脳卒中を鑑別する。HINTS(後述)などの身体所見が重要。
・triggered episodic vestibular syndrome(t-EVS):短いめまいを反復しており、誘因がある。主に良性発作性頭位めまい症(BPPV)...
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