ナトリウム異常
・ナトリウム(Na)基準値:135~145 mEq/L。
低ナトリウム血症(<135 mEq/L)
・最も多い電解質異常である。
・多くの原因は体内の水の過剰であり、ナトリウム(Na)の欠乏ではない。
・水の過剰により血清浸透圧が下がると、細胞外液から細胞内液に水が移動し、脳の浮腫が起こる。
・症状は血清Na減少の速さと程度による。無症状のこともあるが、頭痛、嘔気、せん妄、痙攣、昏睡が起きる可能性がある。
診断
Step 1:血清浸透圧の測定
→高張性低Na血症(浸透圧 >295 mOsm/kg)
・高血糖、最近のD-マンニトールやD-ソルビトール、経静脈造影剤の使用。
→等張性低Na血症(浸透圧 280~295 mOsm/kg)
・重度の高トリグリセリド血症や多発性骨髄腫。
→低張性低Na血症(浸透圧 <280 mOsm/kg)
・真の低Na血症→Step 2に進む。
・血清浸透圧=2×[Na+]+グルコース(mg/dL)/18+血中尿素窒素(mg/dL)/2.8+エタノール(mg/dL)/3.7(存在する場合)...
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