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ナトリウム異常の外来診療マニュアル

2025年12月3日  南山堂

ナトリウム異常 ・ナトリウム(Na)基準値:135~145 mEq/L。 低ナトリウム血症(<135 mEq/L) ・最も多い電解質異常である。 ・多くの原因は体内の水の過剰であり、ナトリウム(Na)の欠乏ではない。 ・水の過剰により血清浸透圧が下がると、細胞外液から細胞内液に水が移動し、脳の浮腫が起こる。 ・症状は血清Na減少の速さと程度による。無症状のこともあるが、頭痛、嘔気、せん妄、痙攣、昏睡が起きる可能性がある。 診断 Step 1:血清浸透圧の測定 →高張性低Na血症(浸透圧 >295 mOsm/kg) ・高血糖、最近のD-マンニトールやD-ソルビトール、経静脈造影剤の使用。 →等張性低Na血症(浸透圧 280~295 mOsm/kg) ・重度の高トリグリセリド血症や多発性骨髄腫。 →低張性低Na血症(浸透圧 <280 mOsm/kg) ・真の低Na血症→Step 2に進む。  ・血清浸透圧=2×[Na+]+グルコース(mg/dL)/18+血中尿素窒素(mg/dL)/2.8+エタノール(mg/dL)/3.7(存在する場合)...