花粉症から始まったアレルゲン免疫療法、110年超の医師らの挑戦
アレルゲン免疫療法って?
アレルゲン免疫療法(allergen immunotherapy:AIT)とは、アレルギー疾患を引き起こす原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に投与することで、アレルゲンに対する体の過剰な反応を抑え、症状を緩和する治療法です。これは、アレルギー反応を根本から治療しようとする方法で、通常の薬物療法とは異なり、病気の自然な進行を修正することを目指します(表5-1)。
アレルゲン免疫療法の歴史
AITは、1911年に最初に英国の医師であるNoonによって、花粉症(季節性アレルギー性鼻炎〈allergic rhinitis:AR〉)の患者に対してはじめて行われました1)。当時の医師たちは、なぜ特定の時期にだけ症状が出るのかという疑問から、アレルゲンに対する体の反応を調べ、アレルゲンの「減感作」というアイデアにたどり着いたのです。
Noonは、花粉エキスを非常に少量から患者に投与することで、アレルゲンに対する耐性を徐々に高めることができるのではないかと考えました。この方法は、患者の体をアレルゲンに慣れさせることにより、免疫系の過剰な反応を抑制し、...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。