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「日本の夢物語、米国では明日の問題」

2014年1月16日  医療変異

わずか1日で、全ゲノム解析ができる時代が到来。 分子標的薬も、癌腫という“垣根”を超えるようになる。 その先端を行く米国に対し、やや遅れを取る日本という現状に対し、東大医科研はどう動こうとしているのか……。 橋本佳子(m3.com編集長) 全ゲノム1日でシークエンス 「誰もが自分のゲノム情報を利用できる時代が、もう到来している。我々も、2012年から患者の全ゲノム情報をシークエンスし、臨床的に役立つ情報をフィードバックする、“臨床シークエンス”の体制作りを進めている」 こう語るのは、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長代行の宮野悟氏だ。東大医科研は、ゲノム医療の最先端の研究を行う機能と、臨床実践の場の両方を持つのが特徴。付属病院では、2001年にゲノム診療部を発足、いち早く遺伝カウンセリングと遺伝子検査の体制を整えた。2014年3月末までには、患者一人の全ゲノムをわずか27時間でシークエンスできる、次世代シークエンサー(イルミナ社のHiSeq 2500)を導入、同研究所が持つスーパーコンピュータと連動させ、最適な治療法選択につなげるとともに、各種知見の蓄積に取り組む。 東京大学...