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遺伝子検査の発展に耐える組織

2014年1月23日  医療変異

遺伝子時代の病院づくりに必要なポイントとして、遺伝子検査の一括管理、検査結果の管理、遺伝カウンセリングへの対応という3つが挙げられる。前回( 第三部「遺伝子時代の病院づくり」◆Vol.1)は、検査部が主体となり遺伝子検査を統括する組織づくりを進めている千葉大学医学部附属病院検査部・遺伝子診療部の事例を紹介した。同大に加え、松波総合病院のケースを踏まえ、一括管理のメリットと検査結果の管理のコツを探る。 山田留奈(m3.com編集部) 癌の遺伝子検査を病理が管理 遺伝子検査を一括管理するメリットを考える時に、岐阜県にある松波総合病院の取り組みが参考になる。 松波総合病院は432床の地域医療支援病院。病理診断科の村瀬貴幸氏は、外科が行う遺伝子検査を一括管理している。悪性腫瘍と診断される患者は年間約660人で、約80件の遺伝子検査が外科からオーダーされている。大腸癌のKRAS遺伝子と肺癌のEGFR遺伝子が約20件ずつと計半分を占め、残りは乳癌のHER2遺伝子やリンパ腫関連遺伝子などだ。遺伝子検査が必要な症例では、まず外科が病理診断科に検査をオーダーし、同科から外注検査会社に検体を渡す。結果も病...