1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 急拡大NIPT、矛盾あぶり出す

急拡大NIPT、矛盾あぶり出す

2014年2月13日  医療変異

新たな遺伝子検査が次々に登場するのは必至。 生殖医療は典型。米国発の新技術で難題が俎上に乗る。 未来を描くには、解決力が求められる。 星良孝(m3.com編集部) 米国発の新検査 千葉の房総半島──。ここで開業する宗田マタニティクリニックは毎月およそ70人の新生児を取り上げる。地域に根差した医療機関の一つだ。院長の宗田哲男氏は、遺伝子検査の新しい動向に注目している。「NIPTは広がっていくと思う」。 NIPTとは産科で急速に拡大する「無侵襲的出生前遺伝学的検査(non-invasive prenatal genetic testing)」、いわゆる新型出生前検査のことだ。13番、18番、21番の各染色体の数的異常を検出できる。母親への採血から取った血液だけで胎児の遺伝子異常を知ることができる。 日本産科婦人科学会をはじめ日本の医学界は今のところNIPTの実施を、高齢出産の場合、ダウン症をはじめ染色体の数的異常の可能性が疑われる場合に限っている。 対象の制限について、宗田氏は現場の実感としてさらに広がると見ている。 「これからは若い人にも広げざるを得ないと感じている。例えば、ダウン症の新...